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獣医師 カラダを作るたんぱく質!『量』と『質』どっちが大切? #犬 #獣医師 2026.03.10
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たんぱく質には、筋肉、皮膚被毛など、カラダを作る働きがあります。また、人において高たんぱく質食は満腹感を得やすく、食べ過ぎ防止に役立ちます。


たんぱく質の働き
・筋肉を作り、維持する
・健やかな肌や髪をつくる
・免疫細胞をつくる
・ホルモンや神経伝達物質をつくる など

たんぱく質の栄養価を示す基準「アミノ酸スコア」

「質のいいたんぱく質」を評価する方法は、アミノ酸スコア、PDCAAS(たんぱく質消化性補正アミノ酸スコア)、そして現在ではDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)へと変わってきています。アミノ酸スコアとは、食品に含まれている必須アミノ酸を評価する値です。

■アミノ酸スコアとは?
アミノ酸スコアは、20種類のアミノ酸の中でも人が自ら作ることのできない9種類の必須アミノ酸が、必要な量に対してどれくらい含まれているかという数値です。9種類の必須アミノ酸が全て必要量を満たしていると、スコアは100となります

POINT
原材料は多く使われている食材順に表記されているのをご存じですか?
早速、今食べているフードに入っている原材料のアミノ酸スコアを確認してみましょう!
鶏肉などのお肉、魚、トウモロコシ、小麦、大麦など、一般的にドッグフードでよく目にする原材料ですね。肉、魚、などのアミノ酸スコアは100なので、「良質なたんぱく質」と言えます。

※上記のスコアは、ヒト用(9種類)のアミノ酸スコアから計算された値です。


アミノ酸の新評価基準「DIASS(消化性必須アミノ酸スコア)」

FAO(国際連合食料農業機関)では、最新の指標としDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)の値が推奨されています。

■DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)とは?
DIAASとは、食品に含まれる必須アミノ酸の消化吸収率を踏まえた値です。
必須アミノ酸含有率×各アミノ酸の消化吸収率
従来のアミノ酸スコア(PDCAAS)の値は100%が上限でしたが、DIAASでは100%以上の値も分かるため、質のいいたんぱく質をより正確に評価できます。

POINT
消化にいい=腸に負担をかけないフードは、愛犬の健やかな腸内環境をサポートします。DIASSではアミノ酸スコアに加えて、消化吸収率も考慮されているので、より正確!

たんぱく質は、魚類や肉類の動物性と豆類や穀物類の植物性があります。必須アミノ酸がバランスよく含まれている動物性たんぱく質の値は1.00以上ですが、植物性たんぱく質の値は1.00以下なのがよく分かります。

たんぱく質は、食事に含まれる量をただ増やすだけではなく、質も重要です。特に、魚や肉などDIAASの値が高い動物性たんぱく質を摂取すると、腸の中でアミノ酸としてうまく消化吸収されます。

POINT
動物性たんぱく質を穀物・植物性たんぱく質の値と比べると、同じ量のフードを食べても、摂取できるアミノ酸は2倍以上です。
ドッグフードは、見た目には同じに見えますが、使われている原材料が肉か穀物という違いだけで、とれる栄養は大きく変わってくるんですよ!

まとめ

・良質なたんぱく質 = アミノ酸スコアが高いたんぱく質

・最新のアミノ酸スコアは、DIASS 消化性アミノ酸スコア

・アミノ酸スコアの高いたんぱく質は消化吸収に優れ、消化をする時の負担が少ない

・植物性より、動物性たんぱく質(お肉・お魚)の方がスコアは上

参照:Nichola A. Burd et al. Sports Medicine (2019) 49 (Suppl 1): S59-S68


獣医師の先生にお聞きしました!

深田 恒夫 先生

獣医師・岐阜大学の名誉教授。

主な研究内容は「腸内フローラ」と「皮膚炎」。プロバイオティクスやプレバイオティクスを与えることによる、腸内環境や便の改善などについて研究。犬のフィラリア予防薬や抗生物質の臨床応用、ブドウ球菌の薬剤耐性、膀胱炎や外耳炎治療薬の開発などに携わった経歴を持つ。

猫3匹と柴犬1匹と暮らす愛犬猫家。